エントロピー的解釈の未来

エントロピーは不可逆的な法則で、今のところ否定されるべき現象は確認されていません。
この自然の法則は人間社会にも当然適応可能ですし、それが科学的な推測です。

「一体・・・・何の意味・・・」??

唐突に意味ありげ、意味不明な言葉の羅列だと思われた方がいらしたら、申し訳ない。

単純に説明するとすれば

お湯が冷める現象です。
周囲の温度に比べて、高温だからお湯です。 やかんにいれたままほっとけば冷めます。
冷めないようにするには加温し無ければ成りません。
ヤカンのお湯が冷めて周囲の温度と一緒に成ることを熱死(エントロピー最大)状態といいます。
ただし、密閉されいる部屋の出来事です。 密閉されていなければその熱が完全に周囲に放出
されるには相当な時間がかかります。細かく言うと、永遠にそうならないかも知れないけど。

「そんなことが一体何の役に立つ・・・・あほか!」

落ち着いてください。 役に立つのです。
貴方もお金持ちに成れる話だから聞いた方が良いと思いますよ。

つまり、何時の日、お金持ちはお金わ使わなければ成らない。
持ってる持ってると行っても誰も信用しない。フェラーリを買って、貧乏人に知らせる。
っと思う。
フェラーリではなく、ダブルバーガーかも知れないがとにかく使うでしょう。
使ったお金は戻らない これがエントロピーの法則です。

「ばかいってんじゃないよ! 。金持ちはちゃんと入ってくるような世の中なんだよ。」

はて、そうなっているのであろうか?  もしそうだとすれば、エントロピーの法則は人間界には
適応できなくなる。科学の負けである。 科学なんど 金持ちの道楽?
いえ、いえ、ちゃんと成り立つのです。
金持ちは貴方の知らない外からエントロピーを調達しているのだけです。
(会社か遺産:だまし取った金等)
つまりヤカンのお湯と同じ ただ 加温しているのです。
さらに言えば、暖めるために持ってきたエネルギーのおかげで、そのお金持ちは他の場所の
エントロピーを使ってるのです。 従って大きいと思った邸宅もそのうち冷めてしまいます。
そうならないために、絶えず低いエントロピーを移入しているはずです。
そうでしょ。  そいつの家を見に行ってください  はい。

ちょっと規模が小さい話ですが、科学的な話はいくら大きくても適応します。
急に大きくして、地球の話になります。  勿論 中国や朝鮮から見れば金持ちは、アメリカや
日本です。まっヨーロッパの国々もでしょう。
お金持ちを維持するにはエントロピーの低い国からそれを移入しなくてては成らないのです。
(ちょっと難しいかな?)
<例> 有名なセールスマンの話
優秀なサンダルのセールスマンがアフリカのケニヤに行った。
誰もサンダルを履いていなかったので大喜びした。  この国ではサンダルのエントロピーが低い
アメリカでは
誰でも持ってるし、競争も多い。 サンダルだらけ、飽和:つまりエントロピーが高い。
しかし、ケニヤは無い。エントロピーが低い。 エントロピーが高くなるまで相当な時間が
かかり、その間、低いエントロピーを利用でき 利益を確保できる。
<続編>
結局1年でサンダルは全土に行き渡り売れなくなったから、スニーカー屋に変身した。
次から次へとエントロピーの低い物を探す。
しかし、いつかは飽和するのである。「トドの詰まり」(最後段階)なのである。
終局的には必ずこうなるのである。 逆に考えると(善意に)みんなお金持ちになる。
悲観的に考えるとみんな貧乏になる。  どちらかでしょう。

「無責任な・・・・・  そうなるのは何時のことだよ えっ おまえ!」

簡単な話です。   移動可能なエネルギーが無くなるときでしょう。
「つまり  石油  てことかよ?」
「石油が無くたって、ガスはあるし、ウランだって太陽エネルギーだって有るんだぞ
   頭おかしいぞ  てめー  」
そんなに怒らなくても、 とりあえず 落ち着いてください。

石油はエネルギーに利用されるだけではなく 多くの工業生産物の原材料に成ってるのをお忘れか
従って、エネルギーと原材料を同時に失うことになります。
勿論ソーラーパネルにしろ、原子力にしろこの原料が無ければできません。
完全にできないとまで言いませんが、かなり困難です。
日本で例を考えると、石油が無いと食料生産は大幅に減り、養うことができる人口は7千万人
が限界です。(江戸時代後期)  これは、石油のみを例にしましたが、多くの資源は似たような物
で有限です。  長くて後50年程度のものです。
小生はあと50年も生きませんので、その状態を見ることはかなわぬ夢です。

しかし、その状況をその時代の人が苦痛として捉えるのか、はたまた、幸せな時代と思うのか
心がけ次第です。

ところでわたしは、江戸時代、人々の生活はそれほど悪いと思っていません。
多くの文化が花開いた良い時代のようなイメージを持っています。

時代劇では、悪代官が私服を肥やし、挙げ句の果てに百姓の娘に・・・・・・・・・・・
ってな話がもし 発覚したら 間違いなく代官は切腹です。  勿論百姓が一揆でも起こそうもの
なら、そこの領主はクビ、それが現実だったようです。
時代劇の世界は現実とは相当違うものでありますよ。  そうでなければ江戸時代いくら鎖国とは
いえ300年も続きません。
話がそれました。  失礼。

経済活動が世界的に成らざるを得なくなった現在、本来なら順当に低開発国からの経済的エントロピー
が先進国を潤すはずがどうもそうはいかない。
それは単純に経済中心としてきた西洋人的な考え方に従属、服従しない価値観が壁として立ちはだかる
からにほかなりません。
その主な原因は後進国の社会形態に有るように思われます。  あまりにも風通しが悪いので
熱がこもり 挙げ句の果て爆発するかメルトダウン(溶解)して広く伝達するはずの熱が一瞬にして
消し飛ぶか(革命=内戦)、熔けて地下に潜ってしまう。(チャナ シンドロム:地下=スイス銀行)

つまり、利益が正当に分配されない。 従って極端な格差が生じ精神的な救いを求め
宗教に向かう。 圧倒的多い貧困層が世界にあふれる。
いろいろな統計が有るが、世界的にみて、毎日食事ができる裕福な世界の人は世界全体の1/3
だけです。 残りの2/3は何とか毎日をしのげる、やっと生きていると言ったところ。
根本的には短期に利益を得ようとした先進諸国のマーチャント(商売人)と
「越後屋 おぬしも  悪じゃのー」と言ってる政治家かもしれません。

しかし、そんなことをしようがしまいがエントロピーは確実に熱死に向かいます。
情け容赦は有りません。
気がついたときには、分配できるエネルギーが残らない、といったことになるやも。

全てのできごと、物は必然的にパリティ(対称)です。  良いことも悪いことと一対になります。
贅沢な生活、それを支えるには、その分、貧困が必要です。  便利さの裏側にはエントロピーの
増大がついて回ります。
それは心も同様である事実を確認してください。   便利であれば有る程孤独に落ち込む速度は
早くなり 孤独に耐えきれなくなります。  心が追いつかないのが現実です。

次は 心のエントロピー的解釈へ  続く。



エッセイ集へ戻る